2018年11月・12月公演お知らせ

❏青山能11月
狂言「清水」野村太一郎
能「天鼓 弄鼓之舞」鵜澤光
「天鼓」は中国が舞台となっていて、前シテと後シテが親子なので別人格です。前シテは我が息子を殺された年老いた天鼓の父親です。
 世阿弥が言う能を演じるにあたっての大事な要素として“二曲三体”という言葉があります。この二曲は、舞(ぶ)・歌(が)の二曲のこと。三体は、女体・男体・老体のこと。若い時はなかなか老体をやることはないですが、私は今回生まれて初めて老体の“尉(じょう)”を演じます。
 後シテは、弔いを喜びつつ少年“天鼓”が鼓を鳴らし、舞戯れ遊ぶ様を今回は、“弄鼓之舞”の小書きにより楽の調子も高くなり、より明るく楽しげなものとなります。
会場:銕仙会能楽研修所
日時:11月28日(水)午後6時半開演
お問合せ・お申込み:銕仙会 TEL(03-3401-2285 平日10−17時)

❏第115回川崎市定期能
【第1部】狂言「長光」野村 万蔵
     能「松風」浅見 真州
日時:12月16日(日)12:30開場 13:00開演
【第2部】仕舞「玉之段」鵜澤 光
     能「藤戸」 鵜澤 久
仕舞「玉之段」/藤原房前の出世譚や、讃岐国(香川県)支度寺の縁起を軸に展開されるトドラマティックな能「海士」の前半のクライマックスが「玉之段」と呼称される写実的な演技が多い部分です。
能「藤戸」/源平合戦の時、藤戸の合戦で戦果を挙げ、先陣の功を立てた佐々木盛綱(ワキ)は、その恩賞によりその辺りの土地を賜り、新領主として凱旋して来ます。中年の女(前シテ)が出て来て、盛綱に向かって、わが子を海に沈められた恨みを述べ、そのときの有様を語って欲しいと嘆き訴えます。盛綱は一度は否定しますが、隠しきれず、その時の様子を語ります。
盛綱は藤戸の合戦に手柄を立てようと、地元に住む若い漁師から、馬で渡れる浅瀬を聞き出しますが、このことを他の者に知られたくなかったので他言を恐れて漁師を殺したときの様子を語り、その男を沈めた場所を教えます。
女は悲しみを新たにし、親子の情を述べ、自分も殺してほしいと詰め寄ります。盛綱は前非を悔いて弔いを約束し、老婆を家に帰らせます。盛綱たちが弔いをしていると、盛綱に殺害された漁師の亡霊(後シテ)が現れ、理不尽に殺された恨みを述べますが、やがて弔いの功徳で成仏します。
日時:12月16日(日)15:00開場 15:30開演 
会場:川崎能楽堂
お問合せ・お申込み:川崎能楽堂TEL(044−222−7995 9−17時)

❏鵜澤洋太郎の会 鵜澤速雄十三回忌追善能
能「道成寺」
祖父(鵜澤壽)から伝わる「裂帛(れっぱく)の気合だ」という教え。それを掴もうと自分なりに努めてきた。言葉から感じるのは単なる激しさだが、祖父や父は何を言わんとしていたのか…
「裂帛」この二文字に囚われている自分の「裂帛」をどのように表現すべきか。
父の十三回忌という節目に―
日時:12月23日(日)14:00開演
会場:国立能楽堂
お問合せ:070−4382−6008(12−18時)

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